彼らは加害者の横にいたのではないか 野村勝美(ノムラカツヨシ) |
S 様
いつも貴重な資料をお送り下さいまして、ありがとうございます。 彼らはむしろ、加害者の横にいたのではないか。
との疑念を持つようになりました。疑念は今、ほとんど確信に近いものとなっています。
乗客を乗せては絶対に金浦を飛び立たせない、それが朴正煕大統領の意志でした。結果として韓国の姿勢が正しかったことは、今になれば明らかです。
この本を読み終えたあと、「よど号」犯人の妻となり、有本恵子さん拉致を実行した八尾恵という女の 「そして二十歳の冬、私の人生の転機が訪れました。」(p.35) それが"チュチェ思想研究会"と接点を持ったことでした。彼女は、"チュチェ思想研究会"のことを割と詳しく書いています。引っぱりこまれたのです。"オルグ"されたのです。勿論それまでの彼女の生活に、そうなってゆく要素があります。それを狙い、観察し、道糸を垂らしておく者がいるのです。あとがきに彼女は、地下鉄サリン事件を知って、自分との相似に衝撃を受けたと語っています。洗脳されてゆくのです。 その、彼女の語る"チュチェ思想研究会"の雰囲気、臭いが、よく似ているのです、「正平協」に。正平協の指導層は必ずどこかに『チュチェ思想』『北朝鮮』と接触があった、と想像します。見事に波長が合っています。"同期"しているのです。更に、松浦悟郎司教や木邨健三氏に並ぶもう一人の大物、ノートルダム清心女子大学の田代菊雄教授という人が「日本キムイルソン主義研究会」の会長に就任しています。この人はカトリック信徒のようですが、金日成、金正日、すなわち"チュチェ思想"を賛美してきた人です。詳細はここ、 http://www.cnet-ta.ne.jp/juche/ に出ておりますが、要点を転記します。 −−−−−引用−−−−−
キムイルソン主義の旗を高く掲げ、広範な人々とともに チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が来賓として挨拶をおこない、キムイルソン主義は今日、世界の人々のなかに深く根を下ろしている、今代表者会議がキムイルソン主義の旗を高く掲げ、幅広い人々とともに活動していくという大きな意義をもって開催されたことを嬉しく思うとともに、今後も力を合わせて活動していくことを決意するものであると述べた。 (この尾上健一という人も八尾恵の引っ張りこみに重要な役割を果たした人物です。後述)
つづいてノートルダム清心女子大学の田代菊雄教授が基調報告をおこない、朝鮮問題は日本の政治の要であり、日本とアジアの平和と密接に結びついていると指摘し、活動の柱として第一にチュチェ思想を学び広めること、第二に日朝友好運動を全国でおこなうこと、第三に自主と平和のための大衆運動を力強くおこなうことを提起した。 −−−−−引用、終わり−−−−− 再び、八尾恵『謝罪します』より 「四月十五日の金日成の誕生日に神戸の三宮近くの総聯でお祝いの立食パーティがあり、無料で招待されました。この日は北朝鮮の祝日でした。チュチェ研は、総聯と深い繋がりを持ちながら、チュチェ思想の啓蒙、宣伝を続けていました。・・・『日本青年チュチェ思想研究会』のリーダーは尾上健一という人物でした。彼は群馬大学医学部の学生でしたが、大学を中退したと聞いています。現在は日本キムイルソン主義研究会常任委員長兼チュチェ思想国際研究所事務局長です。」(p.44) 「尾上氏は何度も北朝鮮へ渡航して、朝鮮労働党から直接指示を受けて日本で活動しているようでした。労働党から勲章もいっぱい受けていました。」(p.45) こうした人々に影響を受けつつ彼女は、二三ヶ月の積もりで、通学していた保育専門学校には一年間の休学届けを、アパートはそのままにして平壤へ行きます。そこでよど号犯人の一人と結婚させられるのです。最初からその目的でピックアップされたのでした。そして「活動家」となってゆき、有本恵子さんの拉致を実行します。
ここに出る尾上健一氏と田代菊雄教授が、今もなおペアを組んで活動しているのです。私はこれらのことから、日本人拉致という悪行について彼らが正面切った非難を一切しないのは、単に北朝鮮や金正日に親和感を持つという以上に、彼ら自体が正に加害者そのものであった、
あるいはその横にいた、としか思えないのです。 −−−−−
八尾恵の手記を読んで、「正平協」の幹部グループは必ず「北朝鮮」との接点があると確信しました。北朝鮮と正平協の論調(波長とでもいいますか)は、まったく同じです。
1.思想教育(正面から。オルグ。引っぱり込み。新興宗教の"布教"と同じです) 実際にはこれらは単独でなく、『標的』に適切であると思える混合比率でセットで使われるでしょう。使う順序も考慮されるでしょう。一つで十分な人間もいるでしょう。そして その網に入ったあと、 4.脅迫 があります。普通はやわらかい「警告」です。「忠告」と云えるかも知れません。された方は「脅迫された」と認識しないでしょう。しかし政治家、教育者や宗教者には十分に効きます。
「正平協」の連中も、足抜けできぬ状況に囲い込まれていると思います。2003.12.12 |