C.Y.さんより
> From: chie
> Sent: Friday, February 11, 2005 8:54 PM
野村様、
新しいエッセイ拝見しました。非常に重要な情報だと思います。私見ですが、もう、正平協に一信徒として何か要望したからどうなるというものではなく、木邨氏をはずせばいいというものでもなく、一度、正平協全体を解散するしかないのではないかと思います。
先日お渡ししたプリントですが、最後にあった「拉致問題の解決を」という文章は、私の勘違いで、谷司教のものではありませんでした。「日・朝の『和解』と『平和』を願う市民共同声明」の一部でした。全文はかなり長くて、野村さんがおっしゃったとおり、もっと続きのあるものでした。
実はあれから私も改めて気になってとまらなくなり、木邨健三氏の名前でGoogle検索してみました。そして、木邨氏が名前を連ねている政治運動に主催団体として参加しているものや、その運動の代表者や連絡先住所・電話番号などをさらに検索してみました。
まだほんの一部しかできていないのですが、これまでに、
・教育基本法改悪反対意見広告
・STOP!有事法制4.19集会実行委員会
・日本赤軍の捜査に名を借りた無差別の市民団体に対する捜索押収に抗議する市民団体共同アピール
・「日の丸」「君が代」の法制化に反対する共同声明
・日・朝の「和解」と「平和」を願う市民共同声明
これらの主催団体や共同呼びかけ人をググって見ました。
(1)教育基本法改悪反対意見広告
メインページは:http://www5.ocn.ne.jp/~peace082/index.htm
連絡先の住所に、「とめよう戦争への道!百万人署名運動」(中核派系)広島県連絡会および広島地区連絡会があります。代表者は、広島県日中友好協会青年委員長、由木栄司。由木栄司は、重慶大爆撃生存者の証言を聞く会、731部隊際金銭国家賠償請求訴訟、4.29ヒロシマWorldAction(中核派)、真珠湾攻撃63年にあたって、民衆の立場から日米関係を検証する、アフガンの民衆を殺すな!自衛隊の参戦を許さない!呉集会、教育長ホームページ抗議団連絡会、「日の丸・君が代」強制に反対する意見広告の会、神戸・南京をむすぶ会第三回訪中団・報告集、ひろしま草の根メーリングリスト、などに中心的に関わっています。このあたりまでは、日中友好協会のほか、共産党、中核派との関係が主のように見えます。
由木栄司の関わっている運動のうち、「アフガンの民衆を殺すな…」うんぬんという集会の主催団体リストは以下のようになっています。
ピースリンク呉、We Love
9条、広島県日中友好協会青年委員会、中国帰還者連絡会広島・岡山支部、呉YWCA、ピースリンク広島・呉・岩国、ピースサイクル広島ネットワーク、第九条の会広島、韓統連(準)在日韓国青年同盟広島本部、広島平和と生活をむすぶ会(親ソ連派MDS系)、平和と民主主義をめざす全国交歓会(全交)(親ソ連派MDS系)広島、広教組、高教組、部落解放同盟、県労協、全港湾、新社
会党
同一人物かどうかわかりませんが、同じく由木栄司の名前で、国労広島運転所分会の肩書きで国労5.27臨大闘争弾圧を許さない会(中核派)に参加、日本共産党(左派)の隅岡隆春さんを偲ぶ会の呼びかけ人(労働者社会主義同盟機関紙『人民新報』の記事による)、というものもありました。日本共産党(左派)は、カッコ左派カッコとじまでが名前に含まれるもののようで、今の日本共産党とは別組織だそうです。隅岡隆春はさらにそこから分派した、日本共産党(左派)関東派、だそうです。
(2)STOP!有事法制4.19集会実行委員会
木邨健三氏は呼びかけ人ではなく、賛同者として参加していますが、実行委員会の参加団体として、正平協が含まれています。参加団体は以下のとおりです。
<宗教団体>
日本山妙法寺、平和を実現するキリスト者ネット、日本キリスト教協議会、日本カトリック正義と平和協議会、日本宗教者平和協議会
<“市民”団体>
テロにも報復戦争にも反対!市民緊急行動(第4インター系? 電話番号はWorldPeace Nowと同じ。
WPN主催の集会に関する記事は、第4インターP派の国際主義労働者全国協議会の『労働者の力』、親中共派左翼団体の労働者社会主義同盟機関紙『人民日報』に掲載)
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(住所は三里塚反対同盟と関連するじゃがいもの会と同一。主催集会についての生地が第4インターP派の『労働者の力』、IEG『国際主義』、親中共派左翼団体の労働者共産党機関紙『プロレタリア』に掲載)
市民のひろば(第4インター系? 反戦・平和アクションの主催団体のひとつ)
憲法を生かす会(新社会党、沖縄・一坪反戦地主会と共闘での活動あり)
とめよう戦争への道!百万人署名運動(中核派)
日本婦人団体連合会(共産党)
新日本婦人の会(共産党)
平和委員会(共産党)
平和と民主主義をめざす全国交歓会(新左翼MDS系)
日本民主青年同盟(共産党)
「WHO IS YUJI?」キャンペーン(母体CHANCE!pono2はピースボートなどとともに、日朝市民による友好運動など)
日本民主法律家協会(共産党系)
青年法律家協会弁学合同部会(共産党系)
日本国際法律家協会(共産党系)
自由法曹団(共産党系)
<労組>
陸海空港湾労組20団体、全国労働組合連絡協議会(全労協)、全国労働組合総連合(全労連)、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)、日本医療労働組合連合会、全日本教職員組合、日本基督教団労働組合
(3)日本赤軍の捜査に名を借りた無差別の市民団体に対する捜索押収に抗議する市民団体共同アピール
木邨氏は呼びかけ人。このアピールの連絡先は、福島瑞穂の夫の海渡雄一。海渡雄一は弁護士で、共謀罪、盗聴法、オウムに対する団体規制法への反対活動。中核派の元学生星野文昭の弁護を担当していることから、中核派シンパとした週刊新潮の記事がありました。プロ青同系の「国連憲法問題研究会」の活動報告の記事に海渡のことが出ていました。この研究会は工人社と電話番号が同一であり、工人社は、プロレタリア青年同盟機関紙「コンミューン」、構造改革派左翼団体である共産主義労働者党(社労共プロ革派、現「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ蒼生」)の機関紙「グローカル」、「蒼生」などを出版しています。
海渡と木邨以外の呼びかけ人は次のとおりです。
アジア太平洋資料センター(赤軍派関連で家宅捜索。共同代表の内縁の夫が日本赤軍重信房子の逃亡幇助で警視庁公安部に逮捕される)
グリーンピースジャパン
原子力資料情報室
市民の意見30の会・東京(護憲・反戦団体。『グローカル』掲示板に集会の案内記事)
日本消費者連盟
ピースネットニュース(同一住所に非暴力平和隊。そのメンバー団体は非暴力平和隊、日本山妙法寺、およびピースボート)
横浜事件の再審を実現しよう!全国ネットワーク(労働者社会主義同盟機関紙『人民新報』に記事)
大津 健一(日本キリスト教協議会総幹事)
堀井 準(弁護士)
(4)「日の丸」「君が代」の法制化に反対する共同声明
主催団体は、「市民のひろば」、「市民の意見30の会東京」、日本基督教団靖国・天皇問題情報センター、反天皇制運動連絡会。
「市民のひろば」と同一電話番号の団体は、「日の丸・君が代」の強制に反対する意思表示の会、自衛隊の海外派兵と戦争協力に反対する実行委員会、新しい反安保行動をつくる実行委IX。
新しい反安保行動を作る実行委IXが主催団体として参加した集会には、北川広和(社民党で親北朝鮮派の中心人物のひとり)が共同代表を務める日韓ネット、親北朝鮮であるゆえに危険団体とされて最近まで韓国政府が入国を禁止していた韓統連がメンバーに入っています。
http://www.labornetjp.org/labornet/EventItem/00_2005_1Q/kw2004122001
反天皇制運動連絡会と同一電話番号に 『運動(経験)』を発行している軌跡社、反安保実IV、「派兵チェック」編集委員会、日本の参戦を許さない!実行委。また、「反安保実」で検索すると、構造改革派系左翼団体である旧称社共労プロ革派、現「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ蒼生」の機関紙『グローカル』が複数ヒットします。
(4)日・朝の「和解」と「平和」を願う市民共同声明
木邨は呼びかけ人のひとり。
その他の呼びかけ人のうち、まだ半分弱しか調べ終わっていませんが、とりあえずあげておきます。
阿部
浩己(神奈川大学教員):9条の会、女性のためのアジア平和国民基金、イラク国際戦犯民衆法廷判事、親北朝鮮団体かながわ朝鮮問題研究ネットワーク第6回総会で講演
新谷 ちか子(「もうひとつの歴史館・松代」建設実行委員会)
板垣
竜太(朝鮮近代社会史研究者):東大助手。NHK番組問題について、シンポジウム「検証!女性国際戦犯法廷番組改ざん事件―NHK裁判ってご存じですか?―」で西野瑠美子と対談、「メディアの危機を訴える市民ネットワーク」シンポジウム事務局メンバー。「反ひのきみネット」管理人。
鵜飼 哲(一橋大学教員):左翼系理論・情報誌『インパクション』編集委員。反天皇制運動連絡会活動家の逮捕に糾弾アピール。
内海愛子(アジア太平洋資料センター):恵泉女学園大学教授。アジア太平洋センター代表理事。朝鮮人BC級戦犯に対する日本の補償を求める活動。女性国際戦犯法廷についてのNHKの番組にも出演。
http://www.taminzoku.com/news/kouen/kou0209_utsumi.html
http://www.parc-jp.org/
http://www.mainichi-msn.co.jp/geinou/tv/news/20050125k0000m040141000c.html
前述のように、アジア太平洋資料センターは、共同代表の内縁の夫が、赤軍派の
重信房子逃亡幇助の疑いで逮捕されている。
太田 修(佛教大学教員):朝鮮近現代史、近現代日朝関係史
木元 茂夫(指紋カードをなくせ!1990年協議会):『派兵チェック』編集委員会。
指紋カードをなくせ!1990年協議会の検索結果:
http://www.google.co.jp/search?q=%E6%8C%87%E7%B4%8B%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%92%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%9B&hl=ja&lr=lang_ja&start=10&sa=N
この協議会の活動内容として、外国人の指紋押捺に関する活動のほかに、東京都迷惑防止条例への「つきまとい条項」導入反対、外国籍住民の地方参政権を求める、2002年の自衛隊によるイージス艦派遣反対、東京都の防災訓練における自衛隊の参加反対、などがあることがわかりました。
木本氏が「派兵チェック」編集委員会所属であることを示すサイト:
http://www.jca.apc.org/keystone/K-ML9810/0726.html
「派兵チェック」の連絡先電話番号が軌跡社という出版社と同一。
派兵チェックのURLはこちら↓。電話番号はFAQのところにありました。
http://www.hahei-check.net/docs/modules/news/
軌跡社の主な出版物は、反天皇制運動連絡会『季刊 運動(経験)』、『反日思想を考える 死刑と天皇制』東アジア反日武装戦線への死刑・重刑攻撃とたたかう支援連絡会議編、など。
軌跡社の検索結果はこちら。↓
http://www.google.co.jp/search?q=%22%E8%BB%8C%E8%B7%A1%E7%A4%BE%22%E3%80%80&hl=ja&lr=&start=0
駒込
武(京都大学教員):植民地教育史・東アジア現代史。「朝鮮学校生徒が大検を受験しなければならないのは差別」。朝鮮新報のインタビューも。反ひのきみネット管理人。
佐藤 信行(在日韓国人問題研究所・RAIK):RAIK所在地は新宿区西早稲田の日本キリスト教会館。「すべての外国人学校の大学入学資格を求める実行委員会」と「在日韓国朝鮮人をはじめ外国籍住民の地方参政権を求める連絡会」の共同代表。
辛
淑玉(人材育成コンサルタント):女たちの戦争と平和資料館設立に向けての告知活動、在日への嫌がらせ被害状況調査、在日ハンセン病戦後補償問題など。
杉山
優子(津田塾国際関係研究所研究員):日本・ドイツ戦後史。有事関連三法案に反対する学者・研究者共同アピール賛同者。超過滞在者に「在留特別許可」を求める研究者の共同声明賛同者。
鈴木
伶子(日本キリスト教協議会議長):村山元首相を会長とする日朝国交促進国民協会メンバー。キリスト者平和ネット共同代表。9条の会賛同者。日本キリスト教協議会総幹事山本俊正と連名で、香田証生さんの解放と引き換えに自衛隊を撤退させなかったことに抗議し、小泉総理に「自衛隊撤退を求める要望書」を提出。もっとたくさんあると思います。
高橋
哲哉(東京大学教員):女性国際戦犯法廷に向けた集会で日本の侵略責任を訴える。この法廷に関するNHKの番組でも狂言回し役として出演。「國民新聞」の記事では、高橋氏はこの法廷の運営に名前こそ入っていないものの、実際には中心人物だと述べていました。
まだここまでしか終わっていませんが、このままおそらく、どこを切っても金太郎飴だろうと思います。
一見おだやかな「市民のなんとか」や「平和のなんとか」という団体名は、実際にはほとんどが、過激な団体のフロント組織のようです。しかも、それぞれの関係がどうなっているのか、鵺のようでよくわかりません。たとえば、Aという団体の構成団体としてBという団体があると書いてあっても、集会の実行委員会参加団体としてはAとBが別々の団体であるごとく併記されていたりします。また、電話番号を共有する団体がいくつもある場合でも、すべてがフロント組織で、本当の黒幕の名前は出ていない可能性もあります。その意味で、ひとつの集会の中心となっている団体を見分けるには、新左翼のうち、どのセクトの機関紙に告知が載っているかが結構重要なヒントになっているのかもしれないと思いました。
新左翼のことを全く知らずに、インターネットで調べた範囲で書きましたので、間違いもあるかもしれませんがお許しください。セクトの名前や派閥については、「某サイト」というHPを参考にしました。(本当にこういう名前のサイトです。)
私のメールはどこに出して頂いてもかまいません。
寒い日が続きます。どうぞご自愛くださいませ。
C.Y.
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